授業の特徴
「国際理解」活動は、授業の方法も様々で、必ずしも講師を招いて行うばかりではありませんが、実際に外国人講師や国際交流・協力活動を行っている日本人と直接触れ合うことで、本や教科書などでは得られない貴重な体験ができるでしょう。
講師を招いて授業を行う場合は、事前学習と事後学習を行うことで、学習内容が深まり、より大きな効果を得ることができます。当日だけの「交流会」を行うような、イベント型の授業で終わらせないようにしたいものです。
授業計画と実践
「ねらい」を決めよう!
- 全体の授業を通して達成したい「ねらい」を決めましょう。
授業内容を決め、スケジュールを立てよう!
- 「ねらい」を具体化するために、どのような内容の授業を行うか考えましょう。
- 「事前学習○○時間、講師を迎えての授業○○時間、事後学習○○時間・・・」というように、何時間の授業計画を立てるかを決めましょう。
- 授業計画に沿って、具体的なスケジュールを決めていきましょう。
事前学習をしよう!
- 子どもたちの意欲、基礎知識、問題意識、主体的に取り組もうとする態度を高めます。
実践例
調べ学習・訪問学習を行う
- インターネット・新聞・本などを活用して世界の国のことを調べる。
- 国際交流協会などの関係機関・団体を訪問して活動内容を聞く。
参加型学習(ワークショップ)を行う
- グループでの作業を通じて、互いの知識やアイデアを出しながら、共通のものを作り出す活動。色々な活動(アクティビティ)があるので、テーマに沿って選択する。
講師の派遣依頼→決定→打合せをしよう!
- 「ねらい」に沿って、どのような講師を何人依頼するか決めましょう。外国人講師、国際交流・協力活動を行っている日本人(青年海外協力隊OB/OG、NGO関係者など)、海外生活経験者など。国際理解教育事業「世界へのトビラ」をご利用ください。
- 派遣元の団体や講師本人と、具体的な派遣の条件やテーマ・目的・授業計画などについて話し合い、講師を決めましょう。
- 講師が決定したら、打合せをていねいに行いましょう。
<資料1>外国人講師を招いた授業での注意
<資料2>打合せ事項チェックリスト
講師決定後の事前学習・準備をしよう!
- 外国人講師の場合は出身国について、国際交流・協力活動を行っている日本人については活動国や地域・活動団体の概要等について調べてみましょう。
- 講師へ質問したいことを考えてみましょう。 調べてすぐにわかるようなもの(人口、主食など)ではなく、具体的なもの(日常生活の様子や習慣など)だと、授業の内容も充実します。
- 子どもたちを中心に役割を決めて準備を進め、当日の授業の進行ができると理想的です。
講師派遣授業(当日)を楽しもう!
- 講師は掲示物を貼ったり、民族衣装に着替えるなど事前の準備があります。遅くとも授業開始30分前までに来校してもらいましょう。
- 講師は不慣れな土地で、たくさんの教材や民族衣装などを持参する場合が多いので、学校の最寄り駅まで車で出迎えられるとよいでしょう。
- 学校の特色や子どもたちのアイデアを生かした歓迎方法で、講師を迎えましょう。
- (例)講師の国の言葉で歓迎のあいさつをしてみる。
- (例 )校歌を全員で歌ってみるのはどう? 学校や部活動の紹介もしたいな。
- (例)教室の入口に、講師の先生の国の旗や先生の名前を貼って歓迎したい。
- 先生も授業に積極的に参加し、助言や解説、質問に加わるなど、ムードメーカーとしての役割を果たすことで、授業が更に盛り上がります。
事後学習をしよう・・・楽しいだけでは終わらせない!
- 感想文や講師への手紙を書いてみましょう。
- 感想文や手紙をもとにクラスで発表し、話し合い、それぞれが考えたことを共有しましょう。
- 今までの学習をもとに、更に調べ学習を行ったり、別の講師を呼んで違った角度からの学習に取り組んでみましょう。
お礼の手紙
全体を通した「ふりかえり」を行おう!
- 今までの学習を通して感じたことや考えたこと、自分たちにもできること等について、クラスで話し合ってみましょう。
実践へつなげよう!
- 授業を通して学んだことを生かし、「自分たちにできること」を考え、実践へとつなげていきましょう。