実施日
平成18年11月1日(水)14:00~15:15
対象
1年生 240名及び保護者
派遣講師
8名:インドネシア、韓国、中国・香港、ネパール、フィリピン、ベトナム、メキシコ、日本人講師
授業の特徴
三郷市国際交流協会と県立三郷北高等学校が共催で実施している「国際協力講演会&国際理解講座」としての取組で、今年度で2回目です。三郷市国際交流協会が主導で企画し、高校側と検討を重ね実施しています。高校では事前・事後学習にも取り組んでいます。
当日は「彩の国 教育の日」に係る行事の学校公開日です。生徒の他に保護者も参加しました。国際協力講演会では、青年海外協力隊の元隊員が「生きること」をテーマに講演しました。その後、国際理解講座では在住外国人の講師7名が出身国の文化、習慣、学校の様子等について紹介しました。
地域と学校が一体となって実施する今回のような取組は、今後、他の地域においても積極的に行っていきたいものです。
ベトナム人講師の授業の様子 |
テーマ・ねらい
「国際協力講演会」&「国際理解講座」
- 開発途上国での国際協力の現状や異なる文化・生活習慣等を知ることで、国際的な視野を広げ、異文化理解を深めるきっかけとする。
- 豊かな国際感覚を持った青少年が育成され地域社会で活躍することにより、多文化共生社会が実現されることを期待する。
授業内容
国際協力講演会終了後、体育館で自己紹介をしました。その後、7名の外国人講師が各教室に分れ、文化、習慣、学校、ダンス、日本との違い等について講義しました。
生徒が特に印象に残ったことや驚いたこと
インドネシア
- インドネシアには「行ってきます」、「ごちそうさま」という言葉が無いことに驚きました。
- 成績が5以下だと留年で厳しいと思いました。
韓国
- 韓国の高校生は3年間毎日15時間も受験勉強をすることを「すごいなあ」と思いました。
- ルールが厳しい国だと思いました。
中国・香港
- 日本と近い距離にあるけれど、まったく文化などが違いました。いつか香港に行ってその文化や風習を感じたいと思います。
ネパール
- 日本では1円でも足りないと買えないのに、ネパールでは「払うのは今度でもいいよ」と、助け合って生きていることを知りました。
- カレーをよく食べていますが、飽きない理由はスパイスを変えていることだとわかりました。
フィリピン
- 24時間、街に人が歩いていることに一番驚きました。
- 布(マロン)がいろいろな役目をしているのにびっくりしました。
ベトナム
- 高校は午前の部、午後の部があることを知り驚きました。
- ベトナムの歴史についても、独立するまで何年もかかっていることを知りませんでした。
- ハノイの海の色がきれいで、一度行ってみたいと思いました。
メキシコ
- 日本の学生との違いに驚きました。日本よりもしっかりしていて、すごいなあと思いました。
- メキシコという国の名前を知っているだけで、あまりメキシコについて知りませんでした。
事前学習
各クラスから2名の委員を選出し、「国際情報紙」を発行して、各クラスに配布する。国際情報紙の内容:基礎データ・歴史・料理・有名人・物価等
事後学習
「国際協力講演会」と「国際理解講座」の感想文、発行された「国際情報紙」をまとめた冊子を作成し、配布する。
生徒の感想
- 学校に行きたいのに行けない子がたくさんいることを知り、私達はとてもありがたい暮らしをしているのだと思いました。国の違いでこんなにも違いが出てくることに驚きました。
- いろいろな国と交わる機会はめったにないことだと思うので、こういうチャンスを大切にしたい。知らない文化を取り入れることにより、自分の国の良いところや悪いところを見直すことができると思います。
- 自分の知識の無さを世界の広さを感じました。
先生のコメント
生徒達の海外のイメージは欧米の国々に片寄る傾向があります。今回のような事業に参加することで、欧米以外の国にも興味関心を持てたことは大変意義深いものだと思います。
外国人講師のコメント
- ベトナムの歴史、風景、現在の動き、日越関係について授業をしました。生徒たちが一生懸命に聞き、いろいろ質問をしていました。いい交流ができて良かったと思います。
- メキシコのことを知らなかったことにびっくりしましたが真剣に話を聞き、質問もしていました。メキシコと日本の違いに驚いていました。
日本人講師のコメント
国際交流に熱心な学校と三郷市国際交流協会との連携の中で、成果を上げた講座です。生徒の反応もよく、長時間のイベントの中で外国人講師の話にも関心を持って聴いていました。先生の事前・事後の学習指導に高校生らしさを生かした取り組みが感じられました。